青少年奉仕委員会事業ご報告

青少年奉仕委員長 松井成樹

5月はロータリークラブの青少年奉仕月間です。今年度は青少年奉仕委員会事業として貧困に苦しむ子供たちに対する援助をしたいと考えました。本業においても、子どもへの支援は日頃、大切にしているテーマの一つです。

貧困の原因は様々です。現在ではコロナ禍もそのうちの一つに当てはまるでしょう。ただ、理由が何であるにせよ、子どもたちにその責任を負わせるわけにはいきません。子供にとって辛いことはお腹が空いているのに、何も食べられないという状況です。温かいものを食べてお腹が満たされており、睡眠がとれていれば多少の困難になら立ち向かう元気が出てきます。

そんなことを考えて子ども達への支援を思いつきました。以前、新聞で「こども食堂」についての記事を読んだことがあり、京都市に勤める友人を頼って担当部署と繋いでいただくことになりました。

烏丸御池にある京都市子どもはぐくみ局に伺い、寄附の申し出と、月間に因んだ卓話のお願いをしました。中川課長をはじめ、係長の梁川様は例会での卓話を快くお引き受けくださいました。お二人は以前、市の伝統産業課や観光局におられて、以前にお仕事をご一緒したことがあることが分かり、打ち解けるのも早く、様々な意見交換をさせていただきました。京都市における子供の貧困の現状を伺い、それに対する行政、民間が一体となった取り組み事例などについてのご説明を伺いました。その中で印象深かったのは、子ども食堂への参加要件に「貧困」を入れてしまうと参加する子どもが減ってしまうので、あえてその要件を外しているということでした。子ども食堂の趣旨には居場所のない子供たちに居場所を提供するということも含まれており、我々が直面する問題は想像している以上に深いものがあるということを思い知らされました。

5月13日例会の卓話では京都市における子供の貧困の現状と、それに対する様々な取り組み、課題をお話しいただきました。卓話当日から各こども食堂へ寄附が始まり、運営の皆様からのお礼のメールも多数届いています。美味しそうなカレーを食べている子供たちの笑顔を見ると、東ロータリークラブでの奉仕活動が地域に広がったという実感が湧いてきました。

この取組は小さな1歩かもしれませんが、意義深いものだと感じています。ロータリークラブでの経験を経て、貴重なご縁をいただくことが出来ましたので、クラブのみならず、本業でも子供たちへの支援を続けてまいりたいと考えています。