社会奉仕フォーラム「ベンチ寄贈式典」ご報告

社会奉仕委員長 室 公博

吉田山は古くより桜と松の景勝地として京都市民に親しまれてきました。しかし日本の近代化や日本人のライフスタイルの変化により、次第に里山に人の手が入らなくなり、いつしか雑木が生い茂る荒れ果てた姿となりました。

2008年、京都東ロータリークラブ(当時、鈴鹿会長、福井社会奉仕委員長)が主導のもと、吉田山の環境保全を目的とした「吉田山の里山を再生する会」が結成され、地域住民、京都大学、ボーイスカウト、吉田神社の講社、京都薪ストーブ友の会などの団体、そしてロータリークラブが協力して、桜やもみじの植樹、雑木の伐採、清掃活動を定期的に行ってまいりました。

地道な活動の成果もあって、吉田山の環境は年々良くなっております。雑木の伐採のお陰で京都市内の眺めも良くなり、都市の中にある身近な自然として、春には桜を、秋には美しい紅葉を楽しむことができるようになりました。

そんな吉田山に、ゆっくりと自然を楽しんでいただくための「休憩用のベンチ」を設置し寄贈することで、市民が集う憩いの場所へと更なる進化をはかるとともに、市民に広く吉田山の里山再生活動に関心を抱いていただこうと考えました。ロータリーの地区補助金も活用して、吉田山公園にベンチ2台を寄贈することになり、計画が進みました。

ベンチは、再生木材を利用して作られた環境にやさしいエコマーク認定製品を採用いたしました。また正面には寄贈者のネームプレートを付け、「京都東ロータリークラブ」とともに「吉田山の里山を再生する会」のお名前も入れました。

2月20日(日)、社会奉仕フォーラムとして「ベンチ寄贈式典」、「桜の植樹会」を、吉田山の里山を再生する会のご協力のもと開催いたしました。心配されたお天気も無事に晴れ渡り、再生する会、吉田神社さん、近隣住民、ロータリー会員とご家族など総勢60名ほどの皆さんにご参加いただき、来賓として京都市長の門川様、左京区長の古瀬様にも駆けつけていただきました。式典の中ではテープカットセレモニーも執り行い、華やかで笑顔あふれる式典となりました。

式典の後、参加者で桜の苗木10本を植樹し、皆さんいい汗をかいておられました。

当日の模様は翌朝の京都新聞にも掲載され、ロータリーの活動の広報にもなりました。ご参加ご協力いただきました皆様、本当にありがとうございました。