世界社会奉仕委員長 駒井 潤
今回のミャンマー行きは、私にとって31年ぶり2回目の訪問でした。航空機の窓からは、赤土の大地と点在する仏塔(パゴダ)が見える。昔と変わらない。しかし、降り立ったミャンマー国際空港には驚いた。どこの国の国際空港にも劣らない素晴らしい施設。入国に際しても全く煩わしいことはありませんでした。昨年に運行が始められたという空港シャトルバスに乗ってホテルへ。宿泊したセドナホテルは私たちが安心して、全く違和感なく滞在できる素晴らしいホテルでした。隣接する近代的なショッピングビルに行ってみると、世界のブランド品や電化製品にあふれ、きれいな格好をした人たちがショッピングを楽しんでいる。ご同行いただいた鶴田会員、佐々木(邦)会員と顔を見合わせ「こんな発展している国に車椅子の寄贈が必要なのだろうか」と考えました。ところが、翌日、迎えのバスに乗って数分走ったところで気がつきました。街の様子がホテルの周辺と全く違うのです。バスが進むにつれ昔ながらの風景が、そしてさらには、まるで掘っ立て小屋のような家が並ぶ貧民街も目の当たりにしました。つまり昨日私たちが見ていたのは、ミャンマーのごく一部の姿だったということです。
市内を抜けると道路事情が極端に悪くなり、バスに本当の意味で揺られること5時間、やっと目的地のエーヤワディー管区パテインという町に着きました。贈呈式は、ミャンマー保健省エーヤワディー管区保健局に於いて、保健局長のアウンクヤウハウエ様、ミャンマー国民健康財団理事長のタンセイン様、そして岡山大学医学部名誉教授の岡田茂様ご臨席の下、贈呈を受けていただく35の病院関係者を集めて行われました。保健局長の挨拶の中で「エーヤワディー管区の病院は備品も十分でなく、今回の京都東ロータリークラブからの車椅子寄贈はたいへん有り難いことであり、心から感謝申し上げる」と述べておられました。今回、当クラブが贈呈した車椅子は35台、エーヤワディー管区の35の病院に1台ずつ分配されました。これで、当クラブからのミャンマーへの寄贈は累計280台になりました。しかし、ミャンマーには車椅子を必要としている病院が、まだまだ、たくさんあるそうです。今後もこの事業を継続する必要性を感じました。
最後になりますが、現地関係者の皆様、現地とのやり取りをしていただいた岡田茂先生、そして「気をつけて行ってらっしゃい」と送り出していただいた当クラブの皆様に心より感謝申し上げます。また、海外経験豊富な鶴田会員と、いつも笑顔で接して下さる佐々木会員にご一緒していただいたことは誠に幸運でした。皆様とのお約束の通り、無事に帰ってまいりました。有難うございました。